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HIV・エイズの特徴は?症状や感染経路について

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)はRNAウイルスであり、レトロウイルスに属します。
レトロウイルスは逆転写酵素を使って自己のRNAをDNAに変換し、それを宿主細胞のDNA内に組み込むことが出来ます。
組み込まれたウイルスDNAは、宿主細胞が死滅しない限り感染し続けるため完治は難しいという特徴があります。
一般的にHIV感染症がAIDSと考えられがちですが、それは厳密には正しくはありません。

HIV感染症の進行によって免疫不全状態に陥り、様々な合併症が出現したものをAIDSと呼びます。
HIVの感染経路としては、性感染、血液感染、母子感染の3種類があります。
性感染とは、異性間や同性間の性的接触によって引き起こされます。
血液感染は注射のうち回しや医療従事者の針刺し事故、HIV混入血液製剤の使用などによって起こります。
母子感染は経腟分娩における産道感染が多いですが、中には胎内感染や母乳感染も起こりえます。

症状としては、基本的には免疫不全状態による様々な影響が出てきます。
急性期には一過性のインフルエンザ様症状や風邪のような症状がみられ、その後数年から数十年無症候気が続いた後に、発熱、体重減少、下痢、リンパ節腫脹が出現します。
そして風邪や下痢などの症状が引くと、最終的には日和見感染症や悪性腫瘍が出てくるという経過が多いです。
日和見感染は真菌症、原虫症、細菌感染症、ウイルス感染症に分けられます。

一方、腫瘍として多いのはカポジ肉腫、原発性脳リンパ腫、非ホジキンリンパ腫などです。
これらは厚生労働省のエイズ動向委員会にて、AIDS診断のための指標疾患として掲げられています。
しかしAIDSは無症候期がとても長い場合があるので、早期に見つけ出すことは難しいことも多いのが現状です。

HIV・エイズに感染しないために予防法を知りましょう

HIVは変異株が出現しやすいという理由から、いまだに有効なワクチンは開発されていません。
そのため、以下に示す予防策をとることが重要となってきます。
基本的なプロセスは、性感染、血液感染、母子感染の感染経路を封じることで成り立っています。

まず、性感染予防は一般的によく言われる性病の予防に準じた形で行います。
体液が粘膜に接触することで性病は起こってくるので、コンドームなどを使用することによって、接触を防ぎます。
注射針の使いまわしを行わないこと、針刺し事故を起こさないように注意し起きてしまった場合は直ちに水で洗い、抗HIV薬を予防服用すること、献血の血液のスクリーニング検査を行い血液製剤の汚染を防ぐことなどがあげられます。

母子感染の経路は経胎盤感染、産道感染、母乳感染に分けられます。
抗HIV薬の投与によって経胎盤感染を抑え、帝王切開によって産道感染をなくし、授乳を禁止して人工乳に切り替えることで母乳感染を減らすことが出来ます。
このような母子感染予防を行うことにより、かつては20~40%だった感染率は近年、2%にまで減少してきています。

また、感染リスクのある人には積極的に検査を受けるように勧めることも重要です。
現在、全国のほとんどの保健所では平日の昼間に無料かつ匿名でHIV検査を受けることが出来ます。
また夜間や休日の検査や有料での抗体迅速検査を行っている医療機関もあります。

しかし、検査目的での献血はやめさせることも重要です。
献血された血液は厳密に検査されますが、現在は感染リスクのある人が検査目的に献血するのを防ぐために、結果は本人に通知されないようになっています。
このようにAIDSは完治させることは難しいのが現状ですが、検査によって早期発見し治療をすることで進行を遅らせることは可能になります。

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